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エアバス>A400M墜落事故の原因として新ソフトウェア浮上

エアバスとボーイングの決定的な設計思想の違いはパイロット、ソフトウェアどちらを優先するかではないでしょうか。今回はソフトウェアが本当に事故原因だとしたらエアバスにとっては大きな打撃ですよね。(この記事はターミナル2と共通です)

Software Cut Off Fuel Supply In Stricken A400M

May 19, 2015 Jens Flottau and Tony Osborne | Aerospace Daily & Defense Report

FRANKFURT and LONDON—エアバスA400M輸送機墜落事故(5月9日、死亡4名)の原因としてソフトウェアによりエンジンへの燃料供給が遮断された可能性が浮上してきたと業界筋が語っている。
  1. 犠牲者4名はすべて同社社員でテストパイロット二名を含む。同機はセビリアのサンパブロ空港を離陸直後に墜落した。フライトテスト要員2名は機体から救出され現在も入院中。
  2. 各種筋からAviation Weekは同機MSN23(トルコ空軍向け機材)に新しいソフトウェアが搭載され燃料タンクのトリム調整により軍仕様の機体操作が可能となっていることを知った。
  3. 各種筋を総合しても事故に至る詳細な展開はあきらかでなく、4基のエンジンすべてがどこで停止したかも不明だ。一部報道は停止したのは3基だという。またトリム操作で回復不可能なほどの急バンクになったようだ。
  4. 燃料供給は再開されたが安全な飛行に戻るには遅すぎた。
  5. エアバス・ディフェンスアンドスペースからA400Mを運航する各国に対して全機のTP400ターボプロップエンジンの電子制御装置(ECUs)の点検を要請したことでソフトウェア問題が浮上してきた。
  6. エアバスの通達では各機のエンジンに付属するECUのチェックを次回飛行前に行い、エンジンまたはECU交換後の詳細な点検も案内している。
  7. 同社の説明ではチェックは「今後のフライトで危険リスクの可能性を回避するため」で、点検結果は事故調査チームが共有するとしている。
  8. 同社声明文では今回の注意喚起は社内解析の結果によるもので、進行中の事故調査とは無関係だとする。.
  9. エアバスはA400Mのフライトテスト準備を5月12日再開したが、テストフライトはスペイン国防省の許可待ちの状態だ。
  10. A400M運用国はほとんどが飛行停止しており、事故原因の解明を待っている。6機保有するフランスのみ飛行を継続している。英空軍所属の一機はニューメキシコで足止めされ、英国防省による自主的な飛行停止措置を待っている状態だと伝えられている。■

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