II MARINE EXPEDITIONARY FORCE—PUBLIC DOMAIN
今回はターミナル2と共通記事です。
米海兵隊のMV-22Bオスプレイのティルトローターがノルウェー北部で消息を絶ち、搭乗員4名が行方不明になった。同機は、ノルウェーの厳寒の中で戦闘技術を訓練するNATOの「コールド・レスポンス」演習でノルウェーに展開していた。その後同機搭乗員の海兵隊員4名の死亡が確認された。
ノルウェーの救助機関 Hovedredningssentralen (HRS) Northern Norwayは、同機が現地時間午後6時頃、訓練後にノールランド地方のボーデ空軍基地に着陸していないのを確認したと発表した。MV-22は午後6時26分に行方不明と報告された。最後の確認位置は、ボーデ南方で、北極圏と重なるノルウェー最大の山脈Saltfjellet上だった。
U.S. MARINE CORPS/CAPT. KATRINA HERRERA
米海兵隊第二海兵航空団所属のMV-22オスプレイがノルウェー・ハースタッドでコールドレスポンス演習に先立ち、飛行準備に入った。Feb. 19, 2022
現地時間午後9時17分、ノールランドのベイアーン自治体のグロトーダレン渓谷が墜落現場らしいとわかった。しかし、悪天候のため、救助隊は現場に移動できなかった。
GOOGLE EARTH
事故現場付近の地形
HRSは「現地気象条件は厳しく、さらなる悪化が予想される」と述べた。
オスプレイ捜索には、ボーデから発進した救助ヘリコプターに加えノルウェー空軍(RNoAF)のP-3オライオン哨戒機も参加した。ボーデとオーランドの両空軍基地には、シーキングMk43Bと最新のAW101 Mk612救難ヘリコプター分遣隊が配備されている。
墜落現場が特定され、地元警察と連携した地上捜索活動も行われてる。
国防総省が公開した画像では、海兵隊中型ティルトローター飛行隊261(VMM-261)「レイジング・ブルズ」が2022年寒冷地対応演習に参加しており、同隊所属のオスプレイが事故にあった可能性を示唆している。
演習には、NATO以外に地域パートナーのフィンランドやスウェーデン含む27カ国から、約3万人の部隊、220機の航空機、50隻の艦船が参加している。訓練は3月14日から4月1日まで行われる。
今年は、ロシアのウクライナ侵攻に加えNATOとクレムリン間の緊張の高まりにより、コールドレスポンス演習の意味が重要になっている。
バーバラ・バレット空軍長官(当時)は、空軍が2020年に北極圏戦略を発表した際、「北極圏は今日、世界で最も戦略的重要な地域の一つで、米空軍と宇宙軍が警戒を行う要だ」と述べていた。これは、ロシアの脅威に対抗するために、同地域でのプレゼンスを高めることが求められている。
コールドレスポンス演習では、北極圏含む寒冷地での作戦を経験させるだけでなく、北欧でNATOとロシアが対立する際に重要な作戦地域となるノルウェーへの援軍展開も試されている。
このような背景から、コールドレスポンス演習は陸・海・空で構成されるマルチドメイン演習として実施されている。今年は、大西洋での海上フェーズに始まり、航空作戦に焦点を当てた第2フェーズ、最後に水陸両用上陸と陸上戦闘の訓練が行われる。
Update 3/19/2022:
悪天候の中、ノルウェー当局はボーデの南、ベイアーンのグラエタエダレンの墜落現場に今朝早く、たどり着けた。到着後、搭乗員4人全員の死亡を確認した。事故原因は引き続き調査中。遺体回収の発表はまだない。
ノルウェーのヨナス・ガール・ストーレJonas Gahr Støre首相はツイートで、「昨夜の飛行機事故で4人の米軍隊員が死亡したとのメッセージを受け取り、大変悲しく思っている」と述べた。「家族、親族、部隊の同僚に深い哀悼の意を表する」。 ■
Four Marines Killed In MV-22 Osprey Crash In Norway | The Drive
The deadly crash occurred while the Marine MV-22 was supporting Exercise Cold Response in Norway.
BY THOMAS NEWDICK MARCH 18, 2022
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