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アメリカン航空墜落事故に関するNTSB調査:ブラックホークは高度300フィートで飛行していた

American Eagle Mitsubishi CRJ700 landing at LAX shutterstock_2575911787

Photo: Karolis Kavolelis | Shutterstock

MHIRJ(三菱重工リージョナルジェット)、CRJシリーズ、CRJ700はMHI RJ Aviation ULCまたはそのグループ会社の商標



米国運輸安全委員会(NTSB)は、1月29日にロナルド・レーガン・ワシントン・ナショナル空港(DCA)付近で発生した、アメリカン・イーグルの委託で運航していたPSA航空の三菱CRJ700と米国陸軍(USA)シコースキーUH-60ブラックホーク・ヘリコプターの空中衝突事故に関する調査の進捗状況を報告した。


CRJ700の部品回収

NTSBは2月4日の更新で、海軍海事システム司令部(Naval Sea Systems Command Supervisor of Salvage and Diving (SUPSALV))との調整のもと、ポトマック川でCRJ700の残骸を回収し続けていると述べた。 2月3日の更新以降、NTSBは以下の部品を回収した:

  • オフ

    右翼

  • オフ

    中央胴体

  • オフ

    左翼と左胴体の一部

  • オフ

    前方キャビンとコックピットの大部分

  • オフ

    垂直・水平安定板

  • オフ

    尾翼

  • オフ

    ラダー

  • オフ

    エレベーター

  • オフ

    トラフィックアラート&衝突回避システム(TCAS)コンピューター

  • オフ

    クイック・アクセス・レコーダー



許容高度を超える飛行

ワシントン・ナショナル空港の航空管制塔のディスプレイは、POTOMACターミナル・レーダー・アプローチ・コントロール(TRACON)から供給されていたことを示す最新情報を入手したと、調査官は報告ししている。

 TRACONは複数のレーダーセンサーとADS-Bデータからの情報を融合し、航空管制に最高品質の飛行軌跡データを提供する。

そのため、NTSBは、空中衝突時にUH-60ブラックホークがATCのディスプレイ上で300フィート(91.4メートル)であったが、データは100フィート単位で四捨五入されていたと指摘している。

 しかし、ポトマック川からまだ回収されていない陸軍ヘリコプターからのデータポイントを確認するためには、さらなる情報が必要であると調査官は警告した。これまでは、UH-60ブラックホークの回収はCRJ700が川から引き上げられた後に行うとしていた。

 「ブラックホークのフライトデータレコーダーにはタイムスタンプがなかった」。

 連邦航空局(FAA)のボルチモアとワシントンDCのヘリコプター航路図によると、UH-60ブラックホークが飛行していた双方向ルートは、ウッドロウ・ウィルソン記念橋の北の平均海抜(MSL)200フィート(60.9m)以上の飛行を制限していた。

 2機は、ワシントン・ナショナル空港のすぐ東、滑走路33/15の南にあるヘリコプター用の "ROUTE 4 "上で衝突した。

 「NTSBの調査員は両機のコックピットボイスレコーダーの書き起こしを続けている。ブラックホークのフライトデータレコーダーとコックピットボイスレコーダーの同期作業は進行中である」。


トランプ大統領との電話

BlueskyのCranky FlierのBrett Snyderによって公表された、アメリカン航空の最高経営責任者(CEO)Robert Isomが同社従業員と共有した最新のアップデートでは、60人の乗客、4人の乗務員、3人の米国軍人を追悼するため、2月5日に1分間の黙祷に参加するよう同社従業員に呼びかけた。

 アイソムCEOは、墜落事故の影響を受けたすべての人へのケアとサポートが会社の最優先事項であり、ウィチタ・ドワイト・D・アイゼンハワー・ナショナル空港(ICT)にいる航空会社のチームを訪問したことを述べた。PSAエアラインズの事故機CRJ700は29日、同空港からワシントン・ナショナル空港へ向けて出発した。


 アメリカン航空のCEOはまた、トランプ米大統領から電話があり、乗務員、乗客、そして彼らの愛する人々に哀悼の意を伝えたことを強調した。また同CEOによると、トランプ大統領は、被災した家族を支援するために「あなたがしている仕事に対する個人的な感謝」とあわせ同社従業員に対する懸念を共有するよう求めたという。

 「トランプ大統領はまた、航空安全が政権の最優先事項であることを明らかにした。政権は先週、DCA付近でのヘリコプターの往来を制限することで多大なリーダーシップを発揮し、アメリカン航空含む業界と協力し、航空システムをさらに安全なものにするために引き続き尽力することを明らかにした」。

 事件直後の記者会見でトランプは、多様性、公平性、包括性(DEI)が墜落事故とどのような関係があるのか、なぜそれが空中衝突の一因になったという結論に至ったのかと質問され、「常識だ」と答え、多くの人はそうではないと付け加え、事故の予備報告書を発表していないNTSBに先んじていた。■


American Airlines Crash NTSB Investigation: Black Hawk Flying At 300 Feet

By 

Rytis Beresnevičius

Published 16 minutes ago

https://simpleflying.com/american-airlines-crash-ntsb-investigation-black-hawk-flying-300-feet/


 

コメント

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