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A380エンジンで緊急点検命令: ヨーロッパ航空安全庁

New Inspections Ordered For A380 Trent 900s

By Guy Norris
aviationweek.com October 23, 2012

ロールスロイス製トレント900を搭載するエアバスA380の運航者に点検命令が出ており、必要に応じてエンジンを交換することも勧告されており、エンジンが振動による損傷を受けていることから低圧タービン (LPT) 周りのシーリングの部品が点検の対象。
  1. ヨーロッパ航空安全庁が発行した滞空性改善命令 AD によると、その状態を放置するとエンジン内のLPT第二ステージで亀裂が広がり、「エンジンの分解およびその結果として機体の損傷」につながる可能性があ るという。この問題は潤滑油系統の問題のためエンジン分解が飛行中に発生したカンタス航空機の場合とは無関係である。同事故は2010年にシンガポールで 発生している。この際はエンジンのテイルパイプで破片が見つかっており、同エンジンには異常なまで大きな振動が飛行中に発生していた。
  2. . 同機の点検ではタービンディスクがステージ間のシーリング部分から消失していることが判明し、一部がその先のLPTステージに届いていた。予備調査でス テージ間シーリングのフィン複数が「第二ステージのハニカムシーリングに混じっており、過熱と亀裂を発生させ、最終的にディスク上のISS(ステージ間 シーリング)部分の分離に至った」としている。
  3. 滞空性改善命令書は11月5日から有効となり、点検をフライト10回以内に実施し、エンジンの作動状態管理システムが振動レベルを正確に把握して、事前設定済みの警告水準を超える際に作動することを確認するよう求めている。
  4. 今 年8月にもEASAからADが出ており、トレント900エンジンのLPTシャフトとベアリングハウジングの端末カバーの点検および必要に応じ交換を求めて いた。この命令は、事故を起こしたA380のエンジン一基の低圧状態が飛行中に見つかり、引き返す事態が発生したことで発せられた。
  5. この際の問題はベア リングに潤滑油が供給されていないことが原因だったと判明しており、さらに潤滑油循環チューブが切断されていたことが理由だったことがわかっている。さら にこの切断は支持部品がなくなっていたことで発生したことも判明している。■

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