2011年12月1日木曜日

iPhoneが機内で発熱、あわや機内火事に

                             

Lithium Powered iPhone Burns On Airliner

aviationweek.com Nov 30, 2011    

リチウム電池の過熱事故が機内で発生して安全調査中だ。今回はIPhone4が原因でオーストラリアのリージョナルエキスプレスエアライン(Rex)のサーブ340B機内で発生。11月25日ZL319便がリスモアから目的地シドニーに着陸した直後だった。
 
同社の報告によるとiPhoneから「濃い煙が相当量発生し、その後本体が赤く輝きだし、客室床に落ちた」とのこと。
 
iPhone4にはリチウムイオン電池がつかわれており、過熱問題をおこしたノート型パソコンや家電製品と同じだ。FAAは事故発生により同電池の機内もちこみについて注意喚起と指導を行っている。
今回は客室乗務員が消火器で対応し、乗客乗務員にけがは無かった。
 
Rexは事件発生をオーストラリア運輸安全局(ATSB)ならびに民間航空安全局に通報し、問題のiPhoneはATSBにひきわたされており原因究明を待っている。

2011年9月18日日曜日

ロシア航空安全確保に大統領が乗り出しました

Russia Makes Big Moves as Fatalities Mount

aviationweek.com Sep 16, 2011

直 近で発生したヤコブレフYak-42事故はロシア航空業界に深刻な影響を及ぼしそうだ。メドベージェフ大統領が航空安全の抜本的改善を求め、西側航空機材 導入が簡単にできるようにする一方、エアライン会社数を大幅に減らし、航空安全の監督制度にもテコ入れを施そうとしている。
  1. 事 故機は機齢18年の三発旅客機でヤロスラブリ空港を離陸中に墜落し、乗員乗客44名が死亡している。同機はチャーター航空会社Yak-Serviceが運 行しており、地元のホッケーチームをベラルシのミンスクまで運ぶ予定だった。同機は必要な速度と高度を得られないまま滑走路をオーバーランし地面に激突し たもの。
  2. 同機のデータレコーダーの予備調査では操縦系統、エンジンはともに正常に作動していたが、昇降舵とフラップは離陸の位置に入っていたことが判明。空港の当時の天候状況は離陸を中止するようなものではなかった。
  3. 運 輸大臣イゴール・レビティンIgor Levitinは「操縦クルーは立派な資格をもっていた。機長は第一級でYak-42操縦1,500時間の経験があり、副操縦士も400時間以上の経験が あった」と発表。離陸前にクルーは飛行制御機能のチェックをしていたと州間航空委員会(IAC)関係者は明らかにしている。事故調査はIAC主導でおこな われ、ボイスレコーダーの解析および機体破片から墜落原因を究明することを目指してい多数
  4. ロ シアではこのところ墜落事故が多数発生しており、航空安全基準そのものに対する疑問が生じている。アントノフAn-12貨物機事故(8月9日)で死亡11 名、アントノフAn-24でエンジン火災が発生し緊急着陸する事故がトムスクで発生し7名が死亡している。6月20日にはツポレフTu-134が悪天候の 中ペトロザボドスク空港へのアプローチ中に不時着し死亡47名。1月1日のツボレフTu-154B2事故はスルグト空港のタキシー中で3名が死亡してい る。他にヘリコプター、小型機では相当数の事故が発生している。
  5. 2011年に入って死亡事故は19件発生しており、死亡者は137名だ。大部分が老朽機を運営する中小規模のリージョナルまたはチャーターエアラインで発生している。このためロシア政府は老朽機の退役を進め、国内の運行会社数を減らす方針だ。
  6. 対 策として提案されているのは衝突防止システムを2012年1月1日から義務化する案だ。ソ連時代の航空機の多くにはまだ装備されておらず、そのための費用 は機体の残存価値を上回る。各地域の大手エアラインではすでにTu-134やAn-24をボンバルディアCRJやATRのターボプロップ機で更新している ものもあるが、弱小会社ではなかなか実施できない。
  7. そこでロシア政府は一社が運行する機材の最低機数を定めようとしている。同一機種を5機う運行するエアラインは定期運航を3路線できる。これ以上の路線を運行するためには10機が必要だ。一方、機材が合計で20機未満の会社は2013年1月1日までに解散となる。
  8. これに対し航空業界では政府の2つの方針に批判がある。エアラインの規模と事故に関連があるのか、機材の機齢と安全基準にも関連があるのかという指摘だ。小規模エアラインのトップからは新政策では地域内航空事業が壊滅するとの訴えが出ている。
  9. メドベージェフ大統領からは政府に対し提案原案を作成し、「航空安全を確保できない運航業者の運航を停止させろ」との指示が出ている。立法化も準備中で国際基準でパイロット訓練を行い、国家主導で航空安全水準の改善ならびに安全監視システムの導入を求めている。
  10. そ の一部として緊急措置として現在の安全基準を満たす機材であれば原産国を問わず民間商用機をエアライン各社がリースできるようにする。「人命尊重が何より も大事で、国産品優先採用よりも高いということであり....国内メーカーは大事だが、安全基準を満たせないのであれば海外から調達すべきだ」とメドベー ジェフ大統領は談話発表している。リース支援策は2012年2月までに実施される。また、地域内のコミューター航空会社に補助金を交付すると大統領は発表 した。
  11. た だしこれには疑問が多分にある。ロシアの民間エアライン会社数は144あり、そのうち15社が旅客数の85%を運んでいる。大手5社は、アエロフロート、 トランスエアロTransaero、UTエア UTair、S7、ロッシャRossyaのシェアは合計57%になるが、このうちUTエアだけが長距離路 線、中距離線、リージョナル線の全部を運行している。新規則では小規模エアラインは生き残れず、または追加投資が相当必要になり、地元エアラインや空港へ 国庫から資金投入する必要が生じる。機材の更新を加速するにも大規模なし金が必要で、業界では総額30億ドルと予測する。海外機材を導入すればパイロット の再訓練が必要だが、現状でもパイロット不足が続いている。
  12. ロ シアの航空機メーカーは長年にわたり西側からの競争から保護されてきたが、それでも今回の進展にはショックを隠し切れない。近年は航空機輸入関税が部分的 に縮小されてきているが、大型リージョナル機と中距離旅客機は自由化されていない。このふたつでスホーイ・スーパージェット100とイルクートMS-21 が開発中だ。海外からの輸入を国をあげておこなうのであれば、国内メーカーの生き残りでも新政策が必要になろう。
  13. ただし2012年度のロシア国家財政には航空運輸行政でこれらの大規模支出は想定されておらず、12月の議会選挙と来年春の大統領選挙でロシア航空業界は一層不確実な状況に直面すると予想される。

2011年9月8日木曜日

9月7日 ヤコブレフ42 死亡44名

事故発生日:07 SEP 2011
事故発生現地時間16:05 MSK
機種Yakovlev 42D
運航者YAK Service
機体登録番号RA-42434
同上製造番号4520424305017
同上初飛行年1993
発動機3 Lotarev D-36
乗員Fatalities: / Occupants: 8
乗客Fatalities: / Occupants: 37
合計Fatalities: 44 / Occupants: 45
機体損傷度Destroyed
機体取扱いWritten off (damaged beyond repair)
事故発生場所2 km (1.3 mls) from Yaroslavl-Tunoshna Airport (IAR) (Russia)
事故発生時の飛行状況Initial climb (ICL)
運航形態Int'l Non Scheduled Passenger
出発空港Yaroslavl-Tunoshna Airport (IAR) (IAR/UUDL), Russia
目的地空港Minsk-1 International Airport (MHP) (MHP/UMMM), Belarus

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ヤ コブレフ42旅客機がロシア・ヤロスラフル空港 (IAR)滑走路から約2キロメートル地点で墜落した。42名が死亡、1名が重傷。同機はアイスホッケーチーム・ロコモティブヤロスラフルのメンバーが登 場していた。.ロシア航空委員会によると同機の墜落は事故によるもの。RA-42433機であると確認された。

2011年8月21日日曜日

8月20日 ボーイング737-200 12名死亡

事故発生日:20 AUG 2011
現地時間12:50
機種Boeing 737-210C
運航者First Air
登録番号C-GNWN
製造番号21067/414
初飛行年、機齢1975-05-08 (36 years 4 months)
エンジン2 Pratt & Whitney JT8D-9A (HK3)
乗員Fatalities: / Occupants: 4
乗客:Fatalities: / Occupants: 11
死亡者合計Fatalities: 12 / Occupants: 15
損傷程度:Written off
Airplane fate:Written off (damaged beyond repair)
事故発生地点near Resolute Airport, NU (YRB) (Canada)
事故発生時状況Approach (APR)
運航種別Domestic Non Scheduled Passenger
出発地空港Yellowknife Airport, NT (YZF) (YZF/CYZF), Canada
目的地空港Resolute Airport, NU (YRB) (YRB/CYRB), Canada
フライト番号6550



ボー イング737-200旅客機がリゾリュートベイ空港YRB(カナダ・ヌナブット準州)へのアプローチノ途中出墜落した。同機には乗客11名と乗員4名が搭 乗していたが、現時点では12名死亡、3名負傷とみられる。同機はイエローナイフ空港YZF(カナダ・ノースウェスト準州)を出発した国内線6560便 だった。事故発生時 (12:50 local / 17:50 Z)の天候情報は以下のとおり。
METAR CYRB 201900Z 15008KT 8SM VCFG OVC006 07/06 A2985 RMK SC7 VIS N-E 3 FG TOP OF HILL SLP113=

2011年8月13日土曜日

8月9日アントノフ12A 11名

事故発生日09 AUG 2011
事故発生時刻07:34 MSK
機種Antonov 12A
運航Avis-Amur
リースKnAAPO
登録番号RA-11125
製造番号3341006
初飛行年1963
乗員・死亡Fatalities: 11 / Occupants: 11
乗客・死亡Fatalities: 0 / Occupants: 0
合計Fatalities: 11 / Occupants: 11
事故後の機体状況Written off
事故発生地点10 km (6.3 mls) from Omsukchan (Russia)
事故発生時の状況En route (ENR)
出発地空港Magadan Airport (GDX) (GDX/UHMM), Russia
目的地空港Keperveem Airport (UHMK), Russia


ア ントノフ12貨物機RA-11125がオムスクチャンから10キロメートル地点で墜落した。同機は乗員11名と17.58トン貨物を搭載。乗員から燃料漏 れとエンジン火災の報告が入っており、マガダンへ戻ると宣言していた。だが、同機はマガダンまで到達できず連絡を絶った。墜落地点は事故翌日に判明し、生 存者はなし。RA-11125はロシア商用航空機の中で最高齢機体だった。

2011年7月30日土曜日

AF447便事故 失速を認識していなかった可能性



AF447 Pilots Never Formally Identified Stall

aviationweek.com Jul 29, 2011

フランス事故捜査当局BEAは2年前に発生したAF447便事故の背景にパイロット訓練の欠陥があることを発見した。
  1. 今回明らかになったひとつが「高高度で速度表示が信頼できない表示になっている際の手順および手動操縦の訓練を同機副操縦士が受けていない」こと。
  2. AF447事故機の正操縦士は墜落に至る一連の状況が発生した時点で休息していた。同機はリオデジャネイロを出発し、パリに向かっていた。2009年6月1日の事故で搭乗乗客乗員238名が死亡している。
  3. ま た報告書では事故発生時点で正副操縦士がどのように同機を操縦していたで複数の疑問を呈している。「ピッチ姿勢と昇降速度のちがいを読み合わせる標準手順 が守られていなかった」とし、さらに「操縦士のどちらも失速警報に注意を払っていなかった」上に「操縦士全員に失速の認識がなかった」としている。 .
  4. この間の最初の90秒で機長は操縦席の外で休息していたが、飛行担当外パイロット(PNF)の呼び出しを受けて戻っている。その時点で操縦を担当していた操縦士は三名のパイロットの中で経験が一番浅かった。
  5. 今回の中間報告でBEAは安全確保の10項目を提言している。各国規制当局は訓練課程、点検項目を見直して、「手動操縦技術を目標にした訓練を定期的に行う」べきとしている。この訓練には高高度における失速状況からの回復を含むべきとしている。 .
  6. あわせてBEAは各国当局に副操縦士二名搭乗時での機長の役割を明確に定義するべしと提言している。また操縦席において迎え角表示を操縦士が参照できるようにするべきともしている。
  7. BEAは操縦席内にカメラを設置し、計器盤全部を記録する案を提唱している。その画像記録は厳格に定義された規則のもとで活用するべきともしている。
  8. 画像データはエアラインの運行管理センターに送付され、緊急時に該当機を特定することができるようになる。BEAは各国当局は緊急時無線発信機(ELT)の設置を義務付けることを検討すべきとも提言している。
  9. 最 終報告書は来年に公表される予定だ。今回の中間報告は7月29日発表の第三版で、再度同機は高高度で失速し、操縦士は機種下げのインプットをすることなく 機体姿勢が回復しなかったことを取り上げている。速度は正常範囲にもどったのは表示機ふたつでそれぞれ29秒後と54秒後のことだった。その時点で同機は 高度38,000フィートで185ノットと表示されている。この時には機体はまだ失速していないが、エンジン出力を絞り、当初の巡航高度35,000 フィートに戻れば機体制御は回復できたはずだ。しかし操縦担当パイロットは操縦スティックを引き、速度を急速に減速してしまった。これを残る二名のパイ ロットは放置していた。
  10. 降 下段階に入って飛行乗務員は機首上げの姿勢を保持していた。操縦担当パイロットは機首上げのインプットをし、出力をテイクオフ/ゴーアラウンド設定にして いる。BEAは「自動操縦解除後一分以内に同機は手動で機首上げのインプットをしたものの機体性能限界を外れていた」と報告している。

2011年7月29日金曜日

7月28日アシアナ航空B747-F 2名死亡

事故発生日28 JUL 2011
時刻04:12
機種Boeing 747-48EF
運航者Asiana Airlines
登録番号HL7604
製造番号29907/1370
初飛行、機齢2006-02-15 (5 years 5 months)
発動機4 General Electric CF6-80C2B1F
乗員Fatalities: 2 / Occupants: 2
乗客Fatalities: 0 / Occupants: 0
死亡者合計Fatalities: 2 / Occupants: 2
機体状況Destroyed
今後の取扱Written off (damaged beyond repair)
事故発生地点112 km (70 mls) W off Jeju, South Korea [East China Sea] (Pacific Ocean)
事故発生時の状況En route (ENR)
フライト種類Cargo
出発地空港Seoul-Incheon International Airport (ICN) (ICN/RKSI), South Korea
目的地空港Shanghai-Pudong International Airport (PVG) (PVG/ZSPD), China
フライト番号991


ボー イング 747-400F 貨物機(登録番号HL7604)が韓国済州島沖合海上に墜落し、搭乗していたパパイロット二名が死亡した。同機はインチョン国際空港(ICN)を 03:05時に出発し、上海浦東国際空港(PVG)へ飛行中であった。離陸後およそ1時間後に乗員からATCに火災発生で、済州島に航路を変更するとの連 絡が入った。同機は58トンの貨物を搭載しており、その中には0.4トンのリチウム電池、塗料、アミノ酸溶液、合成樹脂といった危険性のあるものが含まれ ていた。

2011年7月13日水曜日

7月11日 アントノフ24 死亡6名

事故発生日11 JUL 2011
事故発生時間11:55
機種Antonov 24RV
運航者Angara Airlines
登録番号RA-47302
機体番号57310302
フライト番号1975
搭載エンジン2 Ivchenko AI-24VT
乗員(死傷者)Fatalities: 0 / Occupants: 4
乗客(死傷者)Fatalities: 6 / Occupants: 33
合計Fatalities: 6 / Occupants: 37
機体損傷度Written off
事故発生地点near Strezhevoy (Russia)
事故発生時点の飛行状態En route (ENR)
事故機の運航形態Domestic Scheduled Passenger
出発地Tomsk-Bogashevo Airport (TOF) (TOF/UNTT), Russia
目的地Surgut Airport (SGC) (SGC/USRR), Russia
フライト番号5007


ア ントノフ24RV旅客機(登録番号RA-47302)がロシア・オブ河に墜落し、乗客7名が死亡した。同機はトムスク(TOF)を現地時間10:10に出 発し、スルグート(SGC)を目的地とする国内線SP5007便だった。11:48ゴロ同機パイロットからエンジン火災の報告があり、緊急着陸を実施する と伝えてきた。同機はストレゼヴォイ空港近くのオブ河に突入し墜落した。

2011年7月9日土曜日

7月6日イリューシン76 死亡9名

事故発生日:06 JUL 2011
時刻00:10
機種Ilyushin 76TD
運航者Silk Way Airlines
機体登録番号4K-AZ55
初飛行年2005
乗員Fatalities: 9 / Occupants: 9
乗客:Fatalities: 0 / Occupants: 0
合計Fatalities: 9 / Occupants: 9
機体損傷度抹消
事故発生場所ca 25 km from Bagram Air Base (BPM) (Afghanistan)
発生時の状況:En route (ENR)
フライト種類Cargo
出発地Baku-Heydar Aliyev International Airport (GYD) (GYD/UBBB), Azerbaijan
目的地Bagram Air Base (BPM) (BPM/OAIX), Afghanistan



イ リューシン76TD貨物機がアフガニスタン・バグラム空軍基地近郊で墜落損傷した。同機は標高3,800メートルの山腹に激突したとの報告がある。同機は NATO向け18トンの積荷を搭載していた。アゼルバイジャン・バク空港を現地時間21:26に離陸、同機との最後の交信は00:10と同時にバグラムか ら25Kmの山腹で閃光と火災が目撃されている。

2025年7月24日、ロシア、An-24、死亡49名

  アンガラ航空2G-2311便(アントノフAn-24RV)はロシアのティンダ空港(TYD)近くの森林に墜落した。49人が搭乗していた。 同機はハバロフスク発ブラゴヴェシチェンスク(BQS)およびティンダ(TYD)行きの便で運航されていた。 フライトは現地時間11時21分にBQS...