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A380主翼亀裂の検査対象は20機 EASAのAD内容について

                             

EASA Sets Guidelines For Inspections Of 20 A380s

aviatonweek.com Jan 23, 2012                                                         
世界中で運用中のエアバスA380およそ60機のうち20機が欧州航空安全庁(EASA)の滞空改善命令)(AD)の対象となり,主翼内構造部分rib-feetで亀裂が発生していないかを検査することになった。
  1. 同 ADは先週金曜日に発表され、A380のうち飛行サイクル1,800回以上の機体について14飛行サイクルあるいは4日以内に目視検査が必要としている。 また、飛行サイクルが1.300回から1.800回の機体については六週間あるいは84サイクル以内に目視検査が必要としている。
  2. A380 を最初に就航させたシンガポール航空と同機の最大の運航者であるエミレーツ航空がこの影響を受けている。エールフランスのA3801号機も点検を受ける必 要がある。このうちシンガポール航空はAD発表の前からすでに検査を開始していたが、検査を実施しても日常運航に支障はないといsている。
  3. こ れに対してエミレーツからは先週金曜日にすでに一機を検査し、次の機体の検査も予定していると発表。検査工程では主翼内燃料タンクを一度カラにし、アクセ スパネルを開ける事が必要。現地規則により検査の完了には一日では足りないことも想定される。仮に修理が必要となると数日がかかる。
  4. 問 題はL字型ブラケットでこれが主翼の表面を主翼内リブに接続しているのだ。主翼にそれぞれ2・000個のL字型ブラケットがあり、主翼内には60個のリブ があり、各リブに30から40個のブラケットが使用されている。そのため単一のブラケットの不良は直ちに安全問題とは受け止められない。
  5. エ アバスの主翼構造の専門家は亀裂発生は飛行安全に支障を与えないとし、仮に亀裂が見つかってもまず修理が可能だという。より長期的には将来にわたりストレ スによる亀裂が発生するのを予防することが必要と説明する。この解決策が恒久的な解決策になるのか、中期的な解決になるのかは議論の余地がある。その原因 を解明すべくエアバスは一機を使い、主翼の耐久荷重そのものに誤りがあったのかを検証中だ。ただ同社は亀裂の発生原因を製造中の要因に求めている。つま り、ブラケットに荷重をかけすぎたまま主翼表面とリブが取り付けられたと解析する。
  6. EASAによると今回のADは緊急対策としての中間アクションの位置づけだという。ただし調査結果次第でそれ以上のアクションの必要性を検討する、としている。
  7. 今 回のADの対象となる20機のA380以外には検査の対象は広がらないと見られているのは、エアバスとEADSはA380フリートの長期対策を検討してい る一方、その他のA380では合計1、300サイクルに達する機体が今後6週間以内には出てこないためだとEASA関係者が明らかにした。

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